Tokyo Academic Review of Booksonline journal / powered by Yamanami Books / ISSN:2435-5712

Mission

書評専門のオンラインジャーナルTARBが持つ理念は、「学術書の書評をより充実したものに」と「初学者へのガイドとなるようなものを」の二つから成ります。

一般に、学術書の書評が掲載される媒体は、二つの種類に分けられます。一つは、文芸書と並んで紹介される新聞の書評欄や書評ウェブサイトなどです。もう一つは、「書評論文」として掲載される学術誌などです。前者は、対象書籍のテーマ・概略を手っ取り早く知りたい場合には役立ちますが、紙幅の制限から具体的な中身の紹介や検討が十分になされず、その多くが充実した書評になっていないように見受けられます。他方で後者は、しばしば内容・分量ともに読み応えのあるものになりますが、そのほとんどは研究者や専門家に向けて書かれたものであり、一般読者や初学者には理解できないテクニカルなものになりがちです。

そこで、TARBでは、上記二つの「いいとこどり」をした次のような書評づくりを目指します。

第一に、各章を要約するなどの仕方で、対象の学術書の詳しい中身を紹介するもの。

第二に、信頼できる研究者に寄稿を依頼し、さらに文字数の制限を原則撤廃することで、寄稿者の詳細な批評や自由な意見を展開するもの。

第三に、専門知識なしには理解できない箇所を極力排除すると同時に、文献案内などを設けることで、一般読者や初学者向けのガイドを提供できるもの。

第一と第二は、「学術書の書評をより充実したものに」という精神に基づき、第三は「初学者へのガイドとなるようなものを」という精神に基づいています。

TARBでは、この二つから成る理念が、出版界と研究界双方の発展に寄与するものと信じています。